Interview 会員インタビュー

From One’s Heart株式会社 代表取締役 髙島 優

「熱気ある観光施策を」宿泊施設を拠点に多摩の魅力、磨き上げる

立川にホテルが3つしか無かった時代。高島髙島さんは3540才で立川に「ワシントンホテル」を。東京オリンピック開催前年には小金井にホステル「GEN HOSTEL」を開業させた。宿泊施設を、多摩地域の人・自然・歴史・文化の魅力を体感してもらうための「きっかけを創る場所」と考え、新しい挑戦を続けている。
民間会社での勤務を経て28才で家業を継ぎ、立川南口の区画整理事業を機に始まったホテル経営。リーマンショック、東日本大震災、コロナなど厳しい時代を乗り越えられたのは「スタッフのモチベーションが欠かせなかった」と話す。
やりがいを生み出すため必要な人事評価制度も、ホテル業界内ではあまり事例がなかった。高島髙島さんはその必要性を強く感じ、「他の人の面倒をどれだけ見ているか」を1番の評価ポイントとした、独自の社内制度を導入。結果、これまで部屋の平均稼働率は立川の平均を約10%上回るほど成果をあげている。「自分以外の仕事まで目が届き、配慮する。それができる人は、チームプレイもうまくいく」と話す。
インバウンドに特化した「GEN HOSTEL」では6カ国から集まったスタッフが主体的に運営を行う。日本語・英語を含む9か国語に対応し、自分たちで考えた情報発信や体験企画を造成している。「球多摩を訪れた外国の方が、どんな体験、コンテンツに魅力を感じるか。海外の視点を持った、彼らの目線を何より大切にしている」と、ここでも人に注視した運営を進めている。
現在、多摩地域と同じく、まだ磨き上げがされていない観光地に着目し、青森県に足を運ぶことも多い高島髙島さん。「観光が住民たちの生活と直結している分、関わる人の熱気が違う。立川や多摩地域も、そうした危機感のある地方と競争しているのだ、という現実をしっかりと見なければならない」と力強く話した。

From One’s Heart株式会社 代表取締役 髙島 優